エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 とりあえず、いったん落ち着こう。

 深呼吸してから、握られたままの手を取り戻そうとするも失敗する。

 放してもらうどころか、ますます大切そうにぎゅっと握られてしまった。

「結婚なんてすぐに決められないよ。それに……お兄ちゃんと一緒になって私をからかってるだけかもしれないし……」

 ごにょごにょと声が小さくなる。

 からかわれているかもしれない、という可能性はかなり薄いと思っていた。

 私の手を包み込むしぃちゃんの手の熱さは、どう考えたって本気を示している。

 彼の顔をなんとなく見られないのも、真剣な眼差しを正面から受け止められないからだ。

< 63 / 376 >

この作品をシェア

pagetop