悪魔と私


周りを良く見ると、ベットだけでなく、キッチンやテーブルもある。


僕が閉じ込められている間、何があった!?

これじゃあまるで、普通の家庭みたいじゃないか。


だが二つだけ、普通とは違う所がある。


此処が谷底という点と、居るのが悪魔と人間紛いのヘビだという点だ。


サンが、

雨が降りそうだねぇ、屋根作んなきゃ。

と言って、短く呪文を唱えて結界を張った。


それよりさぁ、アイルさんが連れ去られたって言うのに、何でこんなにのんびりと…!

ルーゼは軽くイラついたが、サンと話をしても話にならないだろ、と心に言い聞かせ、ぐっと我慢した。


ふと視線を感じて上を向くと、そこには満面の笑みを浮かべたサン様が。。。


怖い、怖いよその笑み!!

ってゆーか、何でバレてんの?

僕ってそんなに顔に出る方??


悪魔の特殊能力を知らないサンでした。



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