悪魔と私

変わらず耳を澄ませながら近づく。


と、何か『魔王』と言う単語が聞こえた気がする。


「魔王様の――命令が――………」

「ああ……なんでこんなこと――……」


!!


これで分かった。


あいつらは、魔王の手先だ。


「もうすぐ―…村だな…」


「ああ……」


呼吸の数からしてどうやら、あっちは4人らしい。


(もうすぐか……)


あいつらから目を離し、前方を見やる。


確かに、木々が開けてきている。


!?


村が、赤い。


(まさか!?)



そう、村が、燃えている。


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