悪魔と私


「たぶん、前にいるのは援護で、もう、先に手先が来てたんでしょうねー」

「サンルド!?」


不意に後ろから声がして、振り返ってみると、そこには子供姿のサンルドが。


「何でだ?待っていろと言ったはずだが?」

「だってぇ……待ってるのつまんないですしぃ…」

「それに…何でお前、いつもその姿なんだ?」


サンルドの姿は、一定ではない。

サンルドはいつも違う姿をしているが、人間界ではこの、子供姿しか見たことが無い。


「いい年して、お前………そう見えて、お前俺より年上だろ?」

「だって、この姿超良いんですよ?可愛いし、この姿なら全然怪しまれないし……」


ただ単に気に入ってるからではないらしい。


「それよりも…あいつらを見失ってしまった…」

「あ……」

「もう良い。戻ってろ……」


はい、と返事をし、テレポートで消えるサンルドを見送ると、村のほうへと走る。
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