幼馴染みの鍵が開いた瞬間から溺愛が止まらない


 今日も、会社ではいつも通りの風景。
 
 昼休みには、葉月と社食。相変わらずの美貌。
 周りは、必ず彼女を見ているから一緒に歩くのつらいけど、私にとっては大事な親友なのだ。
 そして、噂に疎い私には大切なニュース情報源。今日も今日とて聞かされた。

「緑、その後、木下さんとはどうなの?」
「どうと言われましても、特にないよ。あ、昨日書類作成頼まれたけど。いつも通り。」

「この間の木下さんとの食事、見られてたみたいだよ。」
「えっ、うそだ。わざわざ有楽町まで出たのに。」

「うちの絵美ちゃんが、噂してた。どうやら、絵美ちゃんの同期が見てたらしい。篠原さんと木下さんって付き合ってるんですかとか聞かれちゃったよ。」
「もちろん、否定してくれたよね。」

「まあね、営業パートナーだし、仲良いんじゃないの。と言っておいた。下の代には気をつけて。噂になってるかもしれない。緑もさ、こういうことは適当にするといろいろ面倒だから、後腐れなくキチンとしたほうがいいよ。本命は無理そうなら、木下さんいい人なんだし、思い切ってみたら?年齢的にも、そろそろいいんじゃない。」

 
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