揺れる瞳に恋をして
次の日
私は
いつもよりちょっとお洒落をして

いつもはしない髪を巻いたりだとか
いつもと違う濃いめのリップを付けてみたりとか

少し
いや
結構

浮かれていた

久しぶりに
夏希と話せると思ったから



「…お待たせ」

家の前で待つ夏希

「…ん、いこ」

2人で
レンタルショップに行く

なんか
2ヶ月しか経ってないのに
懐かしい気持ちになる

隣に
夏希が居ることが

凄く
嬉しい



「…若松さんは?」

「今日、親とでかけるらしい」

「…そう」


今までの休みの日は
いつも一緒にいたのかな

放課後も
家に行っても

いなかったし



すぐ近くにいるのに

手を伸ばせば届く距離なのに

なんだかとても

夏希が

遠く居るように感じる


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