すれ違いのone-sided love
それだけ送ると、僕はもう、iPhoneをサイレントにし、見ないようにした。

そして、春休みはずっと、こんな風に過ぎていった。

毎日、青山からガンガンメッセージが届き、僕は寝る前に1通だけ返して、おしまい。

青山とは、互いをよく知っているつもりだったが、僕はもう、彼女が何を考えているのか全く判らなくなり、

“青山にとって、何が一番の関心事?”

そう送ったことがある。

“言わなくてもわかるでしょ?”

そんな返信をされても、わかるはずもないので、

“わからないから聞いてるんだよ”

すると、

“もう!初めて彼氏が出来たんだから、何よりも恋愛が大事に決まってるじゃん。まさにLove is allよ、この鈍感!”
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