すれ違いのone-sided love
そのうち、中学の頃のバスケへの情熱も蘇ってきた。

当然、勉強もしっかりしないといけないし、バイトもある。

いつの間に、知らない傑作推理小説も次々誕生していたり、大昔の作品が復刊していたので、それらを読むこともまた楽しかった。

そんな調子だったので、もう無理して恋を忘れるのなんのではなく、単純に恋愛している暇がなかったのだが、別に構わない。

通っていた大学は名古屋で、就職を何処でするかは、少し迷ったものの、結局は地元に戻ってきた。

実家からそう遠くないところで、一人暮らしをしている。

中学時代の友人と再会しても、僕は青山のことは敢えて話題にしなかったし、友人らも何も言わなかったので、青山が今、何処でどうしているかも知らない。
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