俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 なんだか課長の言葉が何かを含んでいるような気がして、優羽はそっと尋ねた。

「何か、ありました?」
「うーん、問題……ということでもないんだが……ほらこの前倒れたでしょう? だから大丈夫かなって心配しているんだ」

 大丈夫ではないかもしれない人に「大丈夫?」と聞かない、というのは管理者研修で習うことで、優羽もその資料作成に携わった。

 それを自然に実践している課長はさすがで、その思いやりに気持ちが温かくなる。

 しかし、課長の表情はとても微妙なものだった。
「僕自身はこういうことは個人の自由だと思うから立ち入りたくはないんだけど。吉野さんのことを信頼しているしね」

 いつも割とはっきりと話す課長がまるで砂を噛んだような話し方なのが気になった。
「はい」
「吉野さん、お付き合いしている人がいる?」

 優羽は途端に真っ赤になってしまった。思いもかけない質問だったからだ。
 もしかして、以前のロビーでの様子を課長にも見られてしまったのかもしれないと思うと、城ヶ崎を叱りたい。

「い……います。あの、本当にこの前みたいのは絶対にしないでってお願いしますので」
「この前?」
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