イケメンエリート、最後の独身


 トオルとそんな話をしていると、その場に明智さんや李さんが集まってきた。

「萌絵ちゃん、僕は本当に嬉しいよ。
 今日、会うのは初めてだけど、リモートでは色々やり取りさせてもらって、萌絵ちゃんの飾らない正直なところがいいなって思ってたんだ。
 ボランティア活動を一生懸命にやってたって聞いて、何だかすごく感動してる。おめでとう、萌絵ちゃん」

 李さんは感極まった声でそう言ってくれた。
 全ての経緯を知っている明智さんも、嬉しそうに笑っている。そんな中、遠くにホヨンの姿が見えた。でも、すぐに居なくなった。

「あと二週間は、ここ東京の仕事を一生懸命させていただきます。
 どうぞよろしくお願いします」

 萌絵はそう挨拶をして、すぐに会議室の方へ向かった。
 謙人の姿をまだ見かけていない。まだ会議室にいるに違いない。萌絵はゆっくりとドアを開けてみた。
 でも、そこには誰もいなかった。


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