イケメンエリート、最後の独身
謙人のブースもさっき確認した。
受付があるエントランスにも、謙人の姿は見当たらない。
萌絵は必死に探した。謙人に避けられているのかもしれないという不安要素が一気に膨らみ、気分が沈んでしまう。
「明智さん、謙人さんは?」
「え? いない?
じゃ、もう帰ったのかもしれないね」
萌絵は途方に暮れてしまった。もしかしたら、このまま会えないままでお別れになるかもしれない。
「謙人さんの携帯番号、教えようか? それかアドレスか」
萌絵は今さらながら謙人の事を何も知らない事に気付いた。スマホの番号すら交換した事もない。
それくらい、いつでもどこでも謙人は近くに居てくれた。
萌絵は明智さんから謙人のアドレスを教えてもらった。直接電話をするのは勇気がいるけれど、メールでなら自分の気持ちを素直に伝える事ができるかもしれない。
でも、それから二日が経った。
萌絵はまだ謙人に連絡を取っていない。