太陽と月の恋
私たちはいつの間にか体成分分析の測定器前に並んで立っていた。
「とりあえず、まあ、どうぞ」
彼は表情を切り替え、私に測定器に上がるよう促す。
こんな、同世代の異性の前で測定するなんて公開処刑。
丸裸見られるようなもんだ。
ゆっくりと右足を乗せ、左足を乗せると、目の前の画面上を四角のマークがあたかも計測してるかのような動きで左から右に流れた。
続いて表示されたのは「52.8」という数字。
「えっ、ご、ごじゅ・・・」
私の口からそこまで声が出た。
衝撃。
51キロ台は見たことあるけど、52。
しかも53寄り。
私は思わず隣の河辺さんに視線を投げると、河辺さんは気まずいような固まった表情になる。
少しの沈黙の後、「ふんふん」と一人でに頷き、手元の紙に数字を書き出す。
やっと彼は割り切ったように口を開く。
「まーあれっすね、体重もですけど筋肉増やして体脂肪率減らしましょうって話っすね、ええ」
うんうん、とまた彼は一人で頷く。
「体脂肪率、25%目指してやってみますかねー」
そう彼は私の目を覗くように見る。
「それって大変ですか」
「大変、どうなんでしょう、人に寄ります」
鏡はないけど、私の表情が死んでることは分かる。
「まあ、あれっす、とりあえず楽しく今日はやりましょう」
彼はまっすぐと私を見つめた後で「ま、今日誕生日だし」と付け加え笑顔を作った。
無意識に私の口から「はい」と溢れた。
「とりあえず、まあ、どうぞ」
彼は表情を切り替え、私に測定器に上がるよう促す。
こんな、同世代の異性の前で測定するなんて公開処刑。
丸裸見られるようなもんだ。
ゆっくりと右足を乗せ、左足を乗せると、目の前の画面上を四角のマークがあたかも計測してるかのような動きで左から右に流れた。
続いて表示されたのは「52.8」という数字。
「えっ、ご、ごじゅ・・・」
私の口からそこまで声が出た。
衝撃。
51キロ台は見たことあるけど、52。
しかも53寄り。
私は思わず隣の河辺さんに視線を投げると、河辺さんは気まずいような固まった表情になる。
少しの沈黙の後、「ふんふん」と一人でに頷き、手元の紙に数字を書き出す。
やっと彼は割り切ったように口を開く。
「まーあれっすね、体重もですけど筋肉増やして体脂肪率減らしましょうって話っすね、ええ」
うんうん、とまた彼は一人で頷く。
「体脂肪率、25%目指してやってみますかねー」
そう彼は私の目を覗くように見る。
「それって大変ですか」
「大変、どうなんでしょう、人に寄ります」
鏡はないけど、私の表情が死んでることは分かる。
「まあ、あれっす、とりあえず楽しく今日はやりましょう」
彼はまっすぐと私を見つめた後で「ま、今日誕生日だし」と付け加え笑顔を作った。
無意識に私の口から「はい」と溢れた。