跡取りドクターの長い恋煩い
 「……触ってみる?」

 「え?」

 「いや、触ってみたら、案外怖いものじゃないって思うかも……って」

 「……」

 う……また凝視している。
勃起した状態で誰かと比べたことはないが、そんなに遜色ないはず。
しかしこんなに見られると自信が……。

 「……いいの?」

 あ、かかったな。
笑美里は自分でも言っていたように好奇心が強い。
 小1のミルキーチュー事件からもそれはわかる。あれは好奇心からチューしてみたかったんだ。
 おそらく小さい時からの性癖は変わらない筈だ。現に、笑美里の目はキラキラ輝きだした。
 
 「もちろん。これは……俺の分身だから。
笑美里に可愛がってもらえたら嬉しい」

 ゴクン、と笑美里が生唾を飲み込む音が聞こえた。無意識なんだろうけど、もう好奇心の塊みたいな目をしている。

 俺はベッドに横になり、仰向けになった。

 「どうぞ」
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