跡取りドクターの長い恋煩い
 朝、目を覚ますと笑美里が隣で眠っていた。

 可愛い。寝顔もこんなに可愛いなんて、罪なやつだ。

 昨日の笑美里も可愛かったよなー。全身スベスベで柔らかくて……。

「ん……」

 笑美里が寝返りを打った。するとあの意外なくらい豊満な胸が……!

「ポ、ポロりはダメだ!」

 俺は慌てて笑美里に布団を被せた。

 あっぶねー。
ヤバい……既に朝から収まりがつかない状態なんだが。

 いやいや、こうしている場合ではない。
 笑美里と初めて夜を過ごしておいて、のうのうとベッドで寝ているなんて許されないことだ。

 よし!  とりあえず朝食を作ろう。

 そう思ったのに、笑美里が起きてしまった。

 俺はとっさに寝ているふりをした。

 横に寝ていた笑美里は何かつぶやいた後、そっとベッドを抜け出し、バスルームに入っていった。
どうやらシャワーを浴びているようだ。
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