跡取りドクターの長い恋煩い
「そう。いい心がけね。
宗司自身のスペックは悪くないわ。
K大医学部現役、大病院の跡取り、身長は幸太郎程じゃないけど高め。
あとお顔は……キレイね。男らしさはないけど、笑美里の好きそうな顔ではあるわ」

 そうなのか⁉
 俺の顔、笑美里の好みなんだ‼

 ほんの少し、俺が笑美里の好みのタイプだと言われただけで俺は舞い上がってしまった。

 なんだかわからないが、この義姉さんは俺に笑美里の情報を与えようとしてくれている。

口調は厳しいが、ひょっとして応援してくれるってことか?

 よし、それなら俺はこの恐い義姉さんについて行く‼
 そう思うまでに時間はかからなかった。

「まあ……そうだな。
 お前なら笑美里をやってもいいかも……?」

 幸太郎‼  頼りになる義兄‼

 ……と思ったが、この義兄、完全に嫁の尻に敷かれているようだ。
今の発言でさえ、嫁の顔色を伺っていた。

 俺はこの時点で誰の意見に耳を傾けるのが一番正しい選択なのかを察した。
 嫁だ。嫁が全権を握っている。
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