成瀬課長はヒミツにしたい
 真理子はドキドキと早くなる心臓を感じながら、話が進むのを待った。

 社長はデスクの上で手を組みながら、じっと目を閉じている。

「水木さんが来たので、もう一度、状況を……」

 成瀬の低く厳しい声が室内に響いた時、社長が目を開けてゆっくりと立ち上がった。


「柊馬。このメンバーだ。堅苦しい態度は抜きにして、スピード感重視で頼む」

「わかった」

 社長の声に成瀬はうなずくと、ソファの前のテーブルに一枚の紙を広げる。

 真理子達はソファに腰かけ、その用紙を覗き込んだ。


 ――良かった。乃菜ちゃんの事じゃないみたい。


 内容をサッと見た真理子は、少しだけホッとする。


 そこには見知った新聞社の名前と、電話番号、事の状況などが記載されていた。

「端的に説明すると、今日、新聞社を名乗る男から、代表電話に連絡が入った。内容は『サワイライトの顧客情報がWEBサイト上で閲覧可能になっている』というもの」
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