成瀬課長はヒミツにしたい
ほんの少しでもいい。
社長と社員に、もう一度サワイライトという会社を見つめてもらう“きっかけ”を作りたい。
そして社長に、先代がどんな想いで電飾玩具の事業を始めたのか知って欲しかった。
すると、見つめ合う二人の顔を交互に見ながら、小宮山が遠慮がちに手を挙げた。
「あのー。邪魔するようで申し訳ないんだけど、ちょっといいかな?」
「は、はいっ」
真理子は顔を真っ赤にすると、慌ててサイドの髪を耳にかけながら姿勢を正した。
「実は前から気がついてたんだけどさ。二人って付き合ってるんだよね?」
真理子はぎょっとして、成瀬の顔を見る。
成瀬は一瞬目を丸くしていたが、小宮山に静かにうなずいた。
「やっぱりそうかぁ」
小宮山は大きく背もたれに寄りかかると、腕組みをしながら「うんうん」とうなずいた。
「いやね。今回の撤退の話もそうだけどさ、社長が急に頑なになったのって、二人が付き合いだしてからだと思うんだよね」
チラッと見せた小宮山の鋭い視線に、真理子はドキッとする。
社長と社員に、もう一度サワイライトという会社を見つめてもらう“きっかけ”を作りたい。
そして社長に、先代がどんな想いで電飾玩具の事業を始めたのか知って欲しかった。
すると、見つめ合う二人の顔を交互に見ながら、小宮山が遠慮がちに手を挙げた。
「あのー。邪魔するようで申し訳ないんだけど、ちょっといいかな?」
「は、はいっ」
真理子は顔を真っ赤にすると、慌ててサイドの髪を耳にかけながら姿勢を正した。
「実は前から気がついてたんだけどさ。二人って付き合ってるんだよね?」
真理子はぎょっとして、成瀬の顔を見る。
成瀬は一瞬目を丸くしていたが、小宮山に静かにうなずいた。
「やっぱりそうかぁ」
小宮山は大きく背もたれに寄りかかると、腕組みをしながら「うんうん」とうなずいた。
「いやね。今回の撤退の話もそうだけどさ、社長が急に頑なになったのって、二人が付き合いだしてからだと思うんだよね」
チラッと見せた小宮山の鋭い視線に、真理子はドキッとする。