【短】蒼くんは私のことを愛したくてたまらない!
よかった……!いた!


マフィンを丁寧に持ち直してから先輩がいる場所へ走る。


「藤堂せん、ぱい…!」


少し息を切らして前を見ると、こちらを見ている先輩と目が合った。


「何か用?」


「えと、その……私、藤堂先輩のことが好きですっ…!つ、付き合ってください…!」


緊張して声が少し上ずる。


ど、どうしよう!ついに言っちゃった…!


冷静になりたいのに、心臓がバクバク音を立てて全然落ち着かない。


先輩、どんな反応するかな…?OKしてほしいよ…。


おそるおそる開けた私の目に映ったのは、







…私を見下したような顔をする先輩だった。
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