光の中の闇と闇の中の光

特別授業

今日は特別授業だと先生が教室に入って開口一番に言った。


しかも、なにやらすごい人が来るらしい。


そんなことで教室ではみんなが予想をしていた。


「誰が来るんだろう？」


「イケメンかな～。」


「そもそも男子って確定してないだろ。」


「確かに～」


ていう感じです。


そしてその話の中心にいるのは、らんだった。


それに比べて私は会話にもはいれない。


(なんと悲しい...)


同じ父親の娘なのにこんなにも差が大きいと絶望するかも。


(まっ、随分前から諦めてますけど<`ヘ´>)


そんなことを考えていたら、先生が緊張した面持ちで特別授業の教えてくれるひとをクラスに呼んだ。


ガラッ


(えっ)


「こんにちは。」


入ってきたのは入学式で喋ってた人だった。


「きゃあーーーーーーー」


女の子たちからとてつもなく大きい悲鳴が聞こえた。


らんも嬉しそうな顔をしていた。


「特別授業をすることになりました。井龍冬人です。」


「今日は『神』についてお話します。」


びっくりした。


それは最近で一番気になっていたことだったから。


（ていうか、なんで井龍先輩が？）


不思議に思っていたらその次の瞬間井龍先輩は答えを教えてくれた。


「実は、僕も神として生を受けました。」


「なのでよろしくお願いします。」


（そういうことだったんだ。）


井龍先輩がそう言った途端に女の子たちの目の色が変わった。


「神というのは両親が神であるか、神の中でも上位にあたる龍神に気に入られる必要があります。」


「しかしながら生まれる前に気に入られる必要があるので、意図してなることは不可能です。」


「ここまでで質問はありますか？」


そう言われると、一人の女の子が手を挙げた。


「神様の種類はどれくらいあるんですか？」


「そうですね。十種類程度あります。」


「その中でも順位があり、龍神がその中で最も上位に位置しています。」


「そのため、その他の神は龍神に一線をひいて接します。」


私はそのことが意外だった。


神様の中でも順位が存在しているとは思っていなかったから。


しかも、神様の間で態度が変わるともおもっていなかったから...