私の恋人と執事はいつもいがみ合っている
「ほら!大事な話があるって言ったろ?
その話をして、ちゃんと受け入れてもらえるかなって不安だったっつうか……」

「うん。
じゃあ……その話、今して?」

「あ、それは!
マンション帰ってからがいいな」
「そう?わかった!
じゃあ…帰る?
なんだか、気になるし」

そして二人は、蒼志の自宅マンションに向かった。



「━━━━お邪魔します!」
「どうぞ?」

中に入り、ソファに並んで座る。

「星那、何飲む?」
「んー、紅茶がいいな」

「ん」
キッチンに移動する蒼志。
それを追って「私も、お手伝いする!」と言う星那。

仲良く淹れる。
「夕飯、どうする?
俺が作っていいし、それかデリバリー?それとも━━━━━━」
「一緒に、作ろ?」

「フフ…
じゃあ……カレーは食ったから………」

「オムライスにしよ?
あーくんが好きな、昔ながらのオムライス!」


仲良く調理。
「星那、料理すんの上手くなったな!」
「フフ…そう?
練習してるもん!」

「練習?」

「うん!将来のために!」

「━━━━━━え……それ…って……」
蒼志の動きが止まる。

「ん?あーくん?どうしたの?」

「あ、あの…それってさ━━━━━━」
「あーー!あーくん!ピーマン!
避けてるー!ダメだよ!
ほら、小さく刻むから入れよ?」


仲良く食べる。
「んー!さすが、あーくん!美味しい~!」

「フフ…」
「フフ…」
微笑み合う。

「………」
突然、蒼志が真剣な眼差しで星那を見据えた。

「ん?あーくん?」

「星那」

「ん?」

「俺は、星那とずっと一緒にいたいと思ってる」

「うん!私も!」

「━━━━━━だからな」

「うん!」

コト…と、蓋の開いた小さな箱をテーブルに置いた。
「星那。大学卒業したら、俺の嫁さんになって?」

「………」
カシャンと、星那の手からスプーンが落ちる。

「星那?」

「それ…反則だよぉ……」
星那の瞳があっという間に潤んで、涙が落ちた。

「え?え?NO?OK?」
あたふたする蒼志。

星那はガタッと立ち上がり、蒼志に近づくと抱きついた。
「OKに決まってるよ!
私も、あーくんのお嫁さんになりたい!
その為に、頑張ってるだもん!
お料理、お掃除、お洗濯……」

「ほんと!!?」


「うん!あーくんの、お嫁さんにしてください!」

星那は、満面の笑みで頷いた。
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