不器用なあの子は、今日も一宮くんに溺愛されている。
「り、律くん!?それは律くんに必要なモノですか?」
「ううん、バスケ部のマネージャーのだよ」
「マネージャーさん?」
「そう。うちのマネージャーさんにあげる予定のモノを選んでんの。伊都ちゃんはコレとコレどっちがいいと思う?」
「でしたら私が選ぶわけにはいきませんよ!きっと部費の関係もありますし!」
「ううん、これ実は部費じゃないんだよね。俺のポケットマネー」
「え?」
「このくらいあればいいよね?あ、ストップウォッチも要るかな。さぁ伊都ちゃん選んじゃってよ」
確か、ウチのバスケ部には各学年ごとに1人ずつマネージャーがいるんだってことを真実ちゃんに教えてもらった。
そして私たち1学年の中でも数多くあった応募から選ばれたのが、とりわけ律くんと仲がよさそうに伺えた……夕夏さんだ。
夕夏さんにあげるモノを選んでいるのだとしたら尚更、私基準で選ぶわけにはいかない。