月下の逢瀬
玲奈さんが通った中学は、ごく普通の公立の中学校。
高校だって、そう。
何で妹の琴乃ちゃんは違うんだろう?
「姉妹で通ってるところが違うの、不思議ですか?」
琴乃ちゃんが先に口を開いた。
「え? あ、まあ、少し」
曖昧に答えると、彼女は愉快そうにくすりと笑って。
。
「玲奈……姉は、家とは関係ない立場なんですよね。跡継ぎは私だから」
悪戯っぽく答えた。
「え?」
「久世産業を継ぐのは、私なんです。正確に言うと、久世産業を背負える人と結婚するってことなんですけど」
「久世、産業……」
知名度のある、大きな企業。
子会社も多くて、日本中至るところに事業所を持っている、ということくらいなら知っている。
玲奈さんはその親戚筋にあたる、という話も。
それなのに、妹の琴乃ちゃんが跡継ぎ?
「玲奈さんって、久世産業の社長の遠い親戚だったんじゃ……?」
「違いますよ。私の家が、久世の本家ですから」
そっか、玲奈ったらそんな風に言ってたんだぁ、と琴乃ちゃんは肩を揺らして笑った。
高校だって、そう。
何で妹の琴乃ちゃんは違うんだろう?
「姉妹で通ってるところが違うの、不思議ですか?」
琴乃ちゃんが先に口を開いた。
「え? あ、まあ、少し」
曖昧に答えると、彼女は愉快そうにくすりと笑って。
。
「玲奈……姉は、家とは関係ない立場なんですよね。跡継ぎは私だから」
悪戯っぽく答えた。
「え?」
「久世産業を継ぐのは、私なんです。正確に言うと、久世産業を背負える人と結婚するってことなんですけど」
「久世、産業……」
知名度のある、大きな企業。
子会社も多くて、日本中至るところに事業所を持っている、ということくらいなら知っている。
玲奈さんはその親戚筋にあたる、という話も。
それなのに、妹の琴乃ちゃんが跡継ぎ?
「玲奈さんって、久世産業の社長の遠い親戚だったんじゃ……?」
「違いますよ。私の家が、久世の本家ですから」
そっか、玲奈ったらそんな風に言ってたんだぁ、と琴乃ちゃんは肩を揺らして笑った。