愛よりもお金が大事。
本当なら、シャワーを浴びてからとか思う所だけど。


私も冬野もそんな余裕さえもなく、部屋に入ると縺れ合うようにベッドへと行く。
無理矢理じゃないけど、少し強引に私はベッドへと押し倒された。


私を見下ろす冬野の顔に、この人が欲しいと、大好きなその顔を包み込むように両手で触れる。
それに応えるように、冬野は私にキスを落とす。


触れた冬野の唇から、私の唇に熱が移る。
胸の中迄、ほんのりと温かくなる。


唇だけで噛むようなキスをされ、だらしなく開いた私の唇をさらに広げるように、冬野の舌が入って来た。


冬野は私の舌を捕え、撫でるように舌を絡めて来る。


「…んっ…」


息苦しいのもそうだけど、気持ち良くて息が漏れてしまう。





私を抱く冬野の顔は、毎日会社で見ているのに別人みたいで。
こんなにも色っぽい男性だったのだと、知った。


冬野は私の両手をベッドに縫い付けるように押さえ付け、
キスをしながら、腰を動かしている。
自分の下半身の中心に、冬野の熱を感じる。


「ん…あっ…ん」


強く突かれて、淫らな声が私の意思とは関係なく漏れる。
唇を離し、私をとても近い距離で見下ろす冬野は、少し苦しそうに目を細めている。


「夏村、俺、本当にお前が好きなんだよ」


その気持ちに、応えられたらどれほどいいか。


こうやって、体を重ねた事は失敗だったかもしれない。


ほんの数時間前よりも、さらに冬野を恋しく思ってしまう。

私もこの人が、好きで好きでたまらない。


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