剛腕御曹司は飽くなき溺愛で傷心令嬢のすべてを満たす~甘くとろける熱愛婚~
祭壇を見つめながら自分に言い聞かせていたら、背後からカツンカツンと靴音がして誰かに肩を叩かれた。
「とんだ災難だったな。まあ、気を落とすな。たまにこういうことあるから」
 その低音のセクシーな声には聞き覚えがあった。
「尊?」
 ハッとして振り返ると、そこにはダークグレーの三つ揃いのスーツを着た幼馴染が立っていた。
 百八十五センチの長身に漆黒の髪。男の色香が漂う切れ長二重の目。
 端正な顔立ちをしていてまるで王子さまのような気品がある彼は、久遠ホールディングスの御曹司。
 容姿も家柄も恵まれている彼だが、性格は俺様で腹黒、しかも女たらし。
 同い年の彼とは幼稚舎から高校まで一緒で、学業においても常に私のライバルだった。といっても、私が彼に勝ったことは一度もない。私は毎回次席。
 テスト結果を見て悔しがる私に、尊は『俺に勝てなくて残念だったな』と毎回慰めの言葉を口にして、いつもからかっていた。
< 14 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop