剛腕御曹司は飽くなき溺愛で傷心令嬢のすべてを満たす~甘くとろける熱愛婚~
「待って! オーケーした覚えはないわよ」
「式が中止になってどうせ暇なんだから付き合えよ」
 ニヤリと笑って、彼は私を軽々と抱き上げる。
「ちょ……なにをするのよ!」
 予想外の尊の行動にギョッとしながら文句を言うが、彼は構わず歩きだす。
「歩くのが大変だと思って抱き上げただけだ。お前、軽すぎ。ちゃんと食べてるのか?」
「それなりに食べてます」
 本当は最近食欲がなくてあまり食べていない。
 ムスッとしながら答える私を、彼はしばし見つめた。
「それなりにねえ」
 きっと尊には嘘だとバレているに違いない。
 だが、私が痩せ細っていても、彼には関係のないこと。
「いったいどこに連れていく気?」
「俺の部屋」
 面白そうに目を光らせる彼を見て、猛抗議する。
「私はあなたと楽しむ気はないわよ」
「そんな期待はしていない。だが、その格好でバーに行けば目立つだろう?」
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