2ねんせいの夏。
次の日、
修は弟と、実家に帰って行った。

『修が家族の話するなんて
珍しかったな。』

『うん、なんか、
うれしそうだったし。』

『修もこれで一歩前進か…』

『あとは…』




実家への帰り道の
修と弟、遼―――――。

『弟がいるっていいもんだな。』

『意地っ張りな兄を持つ弟は、
苦労しますけど。』

『なんか言った?』

『なにも?』

うれしそうに、
楽しそうに並んで歩く二人は、
本当の兄弟だった。

『走るぞ!
父さんと母さんの待つ家まで。』
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