Contact〜再会した初恋の君に〜

その後は会話も弾み楽しい時間を過ごしていた。なかなか途切れない会話を宏和が唐突に切る。

「すぐにでも籍を入れたいんだけどいいかな?」

ご両親は驚いていたけれどすぐに賛同してくれた。

でも、すぐに籍を入れるなんて聞いていなかったので、一番驚いたのは私だ。

いつの間に書いてもらったのか私の父の署名入りの婚姻届をポケットから出した宏和は、その場で彼の父親と私にも記載するようにとペンを渡した。

私は展開の速さに呆然とするばかりだったが、彼の両親にも祝福されたことで舞い上がってしまい、その場で名前を書き込むと帰りに役所ヘ提出し瀧本紗希になった。

仕事が忙しい中での結婚、引越しとハイペースでことが進んでいき慌ただしい年末となった。

そして、桜の花も散り私たちが8年ぶりに再会した季節がやってきた。

木々の緑が太陽の光できらめく今、私はチャペルの扉の前に父と並んで立っている。

パイプオルガンの演奏が始まり扉が開くと、祭壇で待つ最愛の人へ一歩一歩進んでいく。

宏和は父から引き継がれた私に「綺麗だよ」と囁き、ベール越しに熱い視線を注ぐ。

「ありがとう…。宏和も素敵よ」

お互い見つめ合って二人しか聞こえないくらいの小さな声で話す。

「紗希とここに立てて、本当に幸せだよ」

「私も…幸せ…。宏和、ありがとう」

気持ちが溢れてきた私は目が潤んでくる。

「もう、ずっと一緒な。離さないからな」

「もちろん。ずっと一緒よ」と頷くと涙が一粒こぼれ落ちた。


そして、私たちの未来は重なっていく…死がふたりを分かつまで……。



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