Contact〜再会した初恋の君に〜
「いらっしゃい。想像通りの可愛らしい方ね」
「初めまして。田中紗希です」
お母様に挨拶をすると後ろからお父様もいらしていて緊張がマックスになっていた。
勧められるままリビングに案内され宏和の隣に腰かけると、話そうと考えていたことが飛んでしまい頭を真っ白にして焦る私に、横から手を重ねてきた宏和が先に声を上げた。
「これで、俺には結婚したいと考えている人がいることわかっただろ」なんて、いきなり言われてますます焦ってしまう。
宏和が両親の前だというのに私の手を取り熱い視線を向けてくる。
「俺はこの人、紗希と結婚するからな」
なんて改めて宣言すると、お父様の口元がほころび笑い出した。
「そんなに何度も言わなくても、紗希さんと結婚することを反対なんかしないさ」
そう言われて二人でホッとしたところで、宏和のお母様から金田さんの話題が出て謝罪までされてしまった。
「紗希さんのことを知らなくて麻帆さんとの結婚を宏和に勧めてしまってごめんなさいね。この子ったら高校生の頃からずっと想っていた子がいるから、麻帆さんとは結婚しないと言って…。もっと早くに紹介してくれたらよかったのに」
「言う間もなくいきなり場を設けたりしたのはそっちだろ」
ため息をつきながらぼやくお母様に即座に対応する親子の会話を聞き、認めてもらえないのではと不安になっていたことは杞憂に終わった。