はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
「冗談ですよ。今はまだ襲いませんから。てか先輩、今日の放課後は俺バイトなんで、一緒に帰れないです」
「ああそう。別に一緒に帰らなくていいんだけど」
「冷たいなー。俺はあすか先輩とちょっとでも話したいから、こうやって昼休みもらったんすけどね」
しゃがんでいる膝の上に両手を組んで、その上に頭を乗せてこっちを見ている。
イケメンは何してもサマになるんだね。
・・・ってちがうちがう。
「何を言われても、私の気持ちは変わらないから。時間の無駄だと思うよ」
「時間の無駄かどうかは俺が決めることですよ。無駄どころか、めちゃくちゃ充実してますけどね」
ニッと笑顔を向けられて、言葉が出なくなる。
・・・ダメだ。どう足掻いても一ノ瀬くんに勝てる気がしない。
これはもう、自然に飽きてくれるのを待つしかないか・・・。
可愛い女の子は周りにいっぱいいるんだろうから、私に飽きるのも時間の問題だよね。
「わかった。もう好きにして」
「あ、言いましたね?先輩」
どうしてこうも嬉しそうなんだろう。
一歳しか違わないけど、若いなあ、なんて思いながら彼に呆れた視線を送った。