恋のGraduation
恋からの卒業
目覚めた朝は、まさに旅行日和という天気だった。

こんな晴れた日にレンタカーを運転するシュンの横顔を盗み見たとき、二十歳目前の頃にも、初めてのホワイトデーに、シュンが実家まで連れていってくれたことがフラッシュバックする。


怖い怖いと叫びながらも、目を閉じてシュンにしがみついたまま、照葉大吊橋を渡ったり、私が一番楽しみにしていた都井岬灯台にのぼり、絶景を二人占めした。
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