恋の仕方、忘れました
「続き、してください」
「言われなくてもする」
トップスを捲し上げ、再びホックを外した主任はさっきと同じように優しくそこに触れた。
前から思っていたけれど、主任は本当に優しく私を扱う。
もしかして、初めて身体を重ねた日に優しくしてって言ってしまったからなのだろうか。
確かに、これはこれでいい。
毎回凄く丁寧で、常に私を気遣ってくれる行為は私にとって幸せでしかない。
けれど、たまには自分よがりなやつもして欲しいって思うのは私だけ?
いつも私ばっかり気持ちよくしてもらって、主任は本当に満足出来ているんだろうかと不安になる時がある。
「しゅ、主任」
「うん?」
吐息のような息を漏らしながら声をかけると、私の首元に顔を埋めていた彼は一度離れて私と視線を重ねる。
「私、も……します」
「……なにを」
「え、と……奉仕?」
「……」
勿論、私はそんな行為をしたことがない。
触ったのだって数えられるほどだ。
でも、どうしても何か返したかった。
私だって主任の役に立ちたかった。
「しなくていい」
「え、でも」
「てか何で急にそんなこと言うわけ?」
「……だって、たまには主任にも気持ちよくなってもらいたくて」
私は本気だ。満足してもらえるかは分からないけれど、主任のために何かしたい。
けれど彼は「今度でいいよ」と笑みを零す。