恋の仕方、忘れました
「す、き」

「うん」

「主任が、好き」

「うん、俺も」



主任は自分から“好き”なんて言わない。
でもそれに対して不安に思ったことなんてない。

それだけ主任は懐が深い。

うん、またこうして会えない日が続いても大丈夫そう。
仕事を頑張っている彼を見て、私も頑張れそう。



「あ、あ、……っ、」

「……、成海」



名前を呼ばれるだけで、また主任を締め付けてしまう。

すると、主任の快感に歪んだ顔が一瞬視界に入って、それだけでまた感じてしまう。

段々と律動が速くなる。それにつれて、快楽に溺れる私の息は上がり、うわずった声が漏れ、無意識にシーツを握りしめた。



「────……っ、」



身体にビリビリと電気が走った感覚に襲われ、ガクンと力が抜けた。
それと同時に、主任も果てた。


激しくしてって言ったのに、結局彼は私を大事に抱いた。
久しぶりだから、主任も余裕がなかっただけなのかもしれないけれど。



それにしても幸せ。

あーほんと、幸せ。
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