恋の仕方、忘れました
「希子」
「……名前、」
「もっと踏み込んでいいかなって」
もしかして、主任も酔ってますか?
「ふたりでコソコソすんのもいいけど、いつか皆の前で堂々とするのも悪くないよな」
「……」
「あのクソハゲに見せつけてやりたいし」
「…ヤキモチ可愛い」
「何とでも言え」
もう好き。 ほんと好き。好きしか出てこない。
「翼、さん」
「うん?」
「ずっとずっと、今日みたいに一緒のところに帰りたいって思ってました。今みたいに、毎日一緒に寝られたらなって」
「うん」
「だから……準備、楽しみですね」
私が笑うと、主任は目を細めキスを落とした。
これは私達の関係が皆にバレるまでの、カウントダウンの始まり。
今はまだ、ふたりの秘密。
fin.


