地味子ちゃんはイケメン男子に寵愛されて


その時、先生が入ってこられて、友達の席にいた人は動き出した。


生憎、私は自席に座っていたから、1㎜も動いてないけどね。


「欠席は菖蒲だけだな」


先生の口から出てきた名前に知ってはいたけど、改めて聞かされてやっぱりショックだった。


菖蒲葉由ちゃんは私の唯一の友達であり親友なんだ。


家も近くて、私の幼馴染みでもある。


いつもは一緒に登校するけど、朝メッセージが届いてて。


インフルエンザに罹っちゃったみたい。


お大事にとすぐに送ったけど、これから寂しいなぁ……


他に友達がいないから、1人で過ごさないといけないし……


「葉由ちゃん、休み!?」


「マジかよ、癒しがいねぇじゃん!」


先生の言葉に男の子がショックを受けたような声を上げた。


葉由ちゃんはとっても可愛いから、男の子に毎日のように告白されるほどモテる。


「葉由ちゃん、休みかー」


「なんか気分上がんないよね」


性格も良いし明るいから、女の子にも好かれてるんだよね。


私とは真逆。


「おーおー、盛り下がってんなー」

< 2 / 90 >

この作品をシェア

pagetop