地味子ちゃんはイケメン男子に寵愛されて
その時、先生が入ってこられて、友達の席にいた人は動き出した。
生憎、私は自席に座っていたから、1㎜も動いてないけどね。
「欠席は菖蒲だけだな」
先生の口から出てきた名前に知ってはいたけど、改めて聞かされてやっぱりショックだった。
菖蒲葉由ちゃんは私の唯一の友達であり親友なんだ。
家も近くて、私の幼馴染みでもある。
いつもは一緒に登校するけど、朝メッセージが届いてて。
インフルエンザに罹っちゃったみたい。
お大事にとすぐに送ったけど、これから寂しいなぁ……
他に友達がいないから、1人で過ごさないといけないし……
「葉由ちゃん、休み!?」
「マジかよ、癒しがいねぇじゃん!」
先生の言葉に男の子がショックを受けたような声を上げた。
葉由ちゃんはとっても可愛いから、男の子に毎日のように告白されるほどモテる。
「葉由ちゃん、休みかー」
「なんか気分上がんないよね」
性格も良いし明るいから、女の子にも好かれてるんだよね。
私とは真逆。
「おーおー、盛り下がってんなー」