地味子ちゃんはイケメン男子に寵愛されて


そのゲームにも哀と言うとおり飽きてきた。


「じゃあさー、何する?」


そう言った時だった。


ガラガラと扉が開く音がして、俺達の視線は一斉に扉の方に向いた。


「誰?」


「あ、えっと、その……」


そこには妙におどおどした女がいた。


その女はこの学園で1番と言っていいほど地味な格好をしている。


今時こんな格好をしてる女がいるんだ……


さーて、こんな純粋そうな子が何の用でここに来たのかな……?


この別館は俺達throneの縄張り。


だから近づく奴はそういないけど、俺達と遊びたい女が来ることはたまにある。


この子はそんな子には見えないけどなー。


「じ、事務室に行こうとしたんですけど、迷ってしまって……あ、あの!事務室の場所を教えてもらえませんか?」


ははっ、まさかの迷子。


これは予想外。


「プッ、事務室に行こうと思って、ここに着いたの?」

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