地味子ちゃんはイケメン男子に寵愛されて
姫っていうのは分からないけど、紫堂さん達が人気なのは分かった。
なのに、こんな風に宣言されてしまったら……
「さ、桜羽さんが!?」
「嘘、何で!?」
クラスの女の子から凄く怖い顔で睨まれた。
うぅ、私は了承したわけじゃないのに……
女の子の妬みは本当に怖い。
それは身をもって実感した。
これから、どうなっちゃうんだろう……
「俺達の姫に手を出したら……女でも容赦はしない」
そう思っていると、紫堂さんの低く殺気のこもった声が今度はそう言い放った。
私に向けられたわけじゃないのに、怖いと思ってしまう。
私は男の人が苦手なのもあるけど、向けられた人はどれだけ怖いだろう……
誰もが口を噤み、沈黙が広がった。
「万弦ー、もうこれで誰も結々に手を出す奴はいないでしょ。それくらいにしなよー」
のんびりとした呉乃さんの口調で少し和んだ気がしたけど、緊迫した雰囲気は変わらない。