サイコな機長の偏愛生活(加筆修正中)



ベッドに横たわらせた彼女は、恍惚の表情で俺を見上げる。
そんな瞳で煽られたら、手加減してやれそうにないのに。

仕事で疲れ切っているであろう彩葉。
そっと寝かしつけたいのに、体がいうことをきかない。

触れてしまえばあっけなく彼女を求めてしまう。

ただ抱き締めて寝るのとは雲泥の差。
俺のキスに応え、俺の指先を感じて、俺の理性を煽り放題。

それが嬉しくて堪らない。
どんなに待ち侘びたことか。

小一時間ほど前に見た下着姿と違い、ベッドに横たわる下着姿の彼女は言葉に出来ないくらい美しい。
時折、俺の指先から逃れようと体をくねらせ、甘い吐息を漏らす。

――


ベッドの端へと這い上がろうとする腰を捕らえて引き寄せる。
どこにも逃げ場などないと示すように。

――


浅い呼吸を繰り返す華奢な体。
容赦なく求め過ぎたか……。

疲労困憊で意識を手放しつつあるのか。
瞼が一向に開こうとしない。
そんな瞼に口づけすると、彼女の手が首へと伸びて来た。

「……ぎゅっ……と」

やはり、半分寝ているようだ。
素面の時なら、こんな風に甘えたりしないから。

細い腰に腕を回し、抱き寄せる。
直に触れ合う肌のぬくもりが心地いい。

柔らかい胸の感触も。
かなり早い鼓動の振動も。
俺の首筋に当てられた彼女の唇の感触も。
―――――と、思った、次の瞬間!!

「んッ?!!!」

首筋にチクリと痛みを感じた―――。

マジか。
そこは……、Yシャツの襟に隠れるような場所じゃないような……。

攻め入って城を落としたはずなのに、これでは完全に落城したようなもの。
男、三十五歳。
久しぶりに悶え死にそうなんだけど……。

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