サイコな機長の偏愛生活(加筆修正中)
帰宅すると、リビングに灯りが付いていた。
郁さんが気遣ってくれたようだ。
それが嬉しくて、思わず笑みが零れる。
物音を立てないように浴室へと向かい、シャワーを浴びる。
私が帰宅してシャワーを浴びることを知っている彼が、脱衣所に着替えを用意してくれている。
最大手の航空会社の本部長として、完璧に仕事をこなす彼。
自宅でもこうして隙が無い。
仕事モードをリセットする為に、少し熱めのシャワーを浴びて……。
彼が用意してくれた服を身に纏う。
今日が休みだから?
いつもと違う、ちょっと色気のある恰好をした自分が鏡に映る。
彼の気持ちがこれで分かる。
普段はクールで仕事モードになると鬼と化し、二人だけの時は色気を漂わせた大人の男に変身する彼。
どの彼も好きだけれど、私だけに熱い視線を向けてくれる時が、やっぱり一番好き。
怠い体でスキンケアを施し、髪はざっと乾かして……。
何も食べていないから、口の中の味がおかしい。
オーラルケアは入念にして、彼の元へと向かった。
薄明りの寝室。
加湿器のブルーライトがことのほか明るくて。
その青白い灯りに照らされ、彼の綺麗な寝顔が視界に映る。
足音を立てないように静かに近づき、そ~っとベッドに潜り込む。
ひんやりと冷たいシーツのその先に、私の好きなシトラスの香りを纏う人がいる。
「……っん、……今、帰ったのか?」
「起こしてごめんなさい」
「……いいよ」
私に気付いた彼が、瞼も開けずに私を受け入れてくれる。
長い腕の間に滑り込ませるように、彼の胸へとすり寄って。
温かいぬくもりを全身で感じながら、静かに瞼を閉じる。
髪に施された彼の口づけを感じながら、深い眠りへと誘われて……。