サイコな機長の偏愛生活(加筆修正中)

「ご無沙汰しております。突然で申し訳ありません」
「いいのいいの、そんな他所行きの挨拶は」

私は郁さんのご実家にお邪魔している。

「今日はお休みなの?」
「はい」
「あら、それなら郁と来ればよかったのに」
「郁さんはお仕事がお忙しいみたいなので」
「全く、融通の利かない子ね」
「いえいえ、いつも沢山支えて貰ってますので」
「そう言えば、准教授の内定、おめでとう」
「えっ?あ、郁さんから聞いたんですね。ありがとうございます」
「あら、郁から聞いてないの?私、病院の理事してるから、事前に内定者の選定の会議にも出てて」
「あぁ〜、だから、郁さん知ってたんですね」
「そうそう、ついつい嬉しくて口が」

それで、電話をかけた際に知られていたのね。

「今日は、お茶のお誘いかしら?」
「いえ……。ずっと先延ばしにしている挙式の準備を進めようかと思いまして」
「キャアァ〜ッ!本当に?!」
「はいっ!突然伺って申し訳無いのですが、何からしていいのか分からなくて」
「それなら任してちょうだい!すぐ手配するわ!!岩崎さん、ドレスとブーケのカタログと、引き出物とお食事のリストアップ一覧と。それから、新婚旅行先のプラン一覧を大至急揃えて」
「承知しました」
「あとジュエリー関連も」
「はい、承知しました」

お義母様付き秘書の岩崎さんが部屋を後にすると、お義母様は別の使用人さんにお茶の指示を出す。

程なくして運ばれて来た紅茶と葡萄のタルト。
さすが財前家。
いつでもケーキが用意されているのね。

私は柿の羊羹を手土産にして来たけど、きっと甘い物は沢山ありそうだ。


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