人間ルールブック
すずめちゃんは「へー」とだけ言ってにっこり笑顔を真緒くんに向けます。
「じゃあ、交換ね、はい」
真緒くんは予想外のすずめちゃんの返答に、思わず目を丸くしました。
驚きながらもすずめちゃんの手の中からピンク色のスーパーボールを受け取ります。
「あ、りがと」
何事もなかったかのように
今度は青色のスーパーボールを小さな手の中でころころと転がすすずめちゃん。
こちらに気づいた水木先生に名前を呼ばれると、
先生の方へ向かってスキップをし出しました。
その背中を見つめながら
真緒くんは安心したようにふわっと微笑んで、
遅れてすずめちゃんのあとを追いかけていきました。
ーーこのピンク色のスーパーボールは、
真緒くんの一生の宝物になりました。