鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「オデットが決死の覚悟で救ってくれて、こうして会えている。俺も、俺の部下も。皆、何事もなく無事だ。この砦に辿り着いた時に確かに嫌な予感はした。だが、俺の目算ではオデットを追い掛けていた鉄巨人が、何匹が来るくらいかと踏んでいた。もしそうなった時には、対抗策となるような作戦は既に立てていたし。どうにかなるかと、思ってはいたんだが……黒い大蛇は完全に、思いもしない伏兵だった。オデット、ありがとう。お手柄だった」
そう言ってキースが腰を持ってオデットを掲げ上げるようにすれば、周囲に居た居る竜騎士や砦を守る兵士たちの皆から拍手を受けた。キースの事しか目に入って居なかったオデットは恥ずかしくなって軽くお辞儀をしただけに留まった。
「……良かった。上空からは中の様子は見えなかったんですけど、砦には、沢山の人が居たんですね」
高い位置から周囲を見回して、数多くの人に囲まれていることにオデットは驚いていた。敵国であるガヴェアとの国境付近にあるという重要性のせいか、砦には守備を固めるために多くの兵士が配置されているようだった。
そう言ってキースが腰を持ってオデットを掲げ上げるようにすれば、周囲に居た居る竜騎士や砦を守る兵士たちの皆から拍手を受けた。キースの事しか目に入って居なかったオデットは恥ずかしくなって軽くお辞儀をしただけに留まった。
「……良かった。上空からは中の様子は見えなかったんですけど、砦には、沢山の人が居たんですね」
高い位置から周囲を見回して、数多くの人に囲まれていることにオデットは驚いていた。敵国であるガヴェアとの国境付近にあるという重要性のせいか、砦には守備を固めるために多くの兵士が配置されているようだった。