まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
043 新しい手段
「透子さん。どうぞ。三人の連絡先も、もう入っていますので」
夕食が終わって皆で食後のお茶を飲んでいる時に、隣に居る理人さんがディスプレイが大きめのスマホを渡してくれた。
いかにもピカピカの新品で、ちゃんと私の好みっぽい可愛いカバーもかけられている。
「ありがとうございます」
私が受け取りながら微笑むと、理人さんは満足そうにして目を細めた。
「あ。透子。メッセージアプリの使い方、教えておくね」
春くんは椅子を近づけて自分のスマホを取り出すと丁寧にレクチャーしてくれた。
彼の詳しい説明を聞きつつも、私は感心することしきりだった。どうやら元々住んでいた日本のスマホと、ほとんど使い方は変わらないみたい。
平行世界って、本当に不思議。違うのは住んでいるのが人狼なことと特殊な能力、それと族長という不思議な地位。後は、極端な男女比率もそうだけど。
スマホの説明を聞きつつ私はなんとなく、自分のデニムのポケットに入っている名刺の存在を強く感じた。
凛太さんはこの三人が何かを、私に隠しているって言っていた。
夕食が終わって皆で食後のお茶を飲んでいる時に、隣に居る理人さんがディスプレイが大きめのスマホを渡してくれた。
いかにもピカピカの新品で、ちゃんと私の好みっぽい可愛いカバーもかけられている。
「ありがとうございます」
私が受け取りながら微笑むと、理人さんは満足そうにして目を細めた。
「あ。透子。メッセージアプリの使い方、教えておくね」
春くんは椅子を近づけて自分のスマホを取り出すと丁寧にレクチャーしてくれた。
彼の詳しい説明を聞きつつも、私は感心することしきりだった。どうやら元々住んでいた日本のスマホと、ほとんど使い方は変わらないみたい。
平行世界って、本当に不思議。違うのは住んでいるのが人狼なことと特殊な能力、それと族長という不思議な地位。後は、極端な男女比率もそうだけど。
スマホの説明を聞きつつ私はなんとなく、自分のデニムのポケットに入っている名刺の存在を強く感じた。
凛太さんはこの三人が何かを、私に隠しているって言っていた。