まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
005 人狼の世界
ヒュッと変な音をさせて、喉の奥が鳴った気がする。
それを聞いて、頭が真っ白になってしまった。そうだ。あまりに自分の住んでいた世界と何もかもが一緒だから、どうしてか全く危機感もなかった。日本でちょっと迷子になったくらいの気持ちで居たけれど……ここは、私が生まれ育った日本じゃない。
私が住んでいた日本では、ないんだ。
どうして。今までその事を何も考えずに、呑気に居られたんだろう。どうして何も恐れずに居れたんだろう。
……あの三人と居た時はなんでだか、強い安心感が心の中にあった。
けど、今は。今私には、もう何も無い。
「……このまま、説明を続けさせて頂いても良いですか?」
彼から見れば一目瞭然なほどに様子を変えた私を気遣うように飛鳥さんは静かにそう言い、彼の言葉に色を無くしたまま頷いた。
それを聞いて、頭が真っ白になってしまった。そうだ。あまりに自分の住んでいた世界と何もかもが一緒だから、どうしてか全く危機感もなかった。日本でちょっと迷子になったくらいの気持ちで居たけれど……ここは、私が生まれ育った日本じゃない。
私が住んでいた日本では、ないんだ。
どうして。今までその事を何も考えずに、呑気に居られたんだろう。どうして何も恐れずに居れたんだろう。
……あの三人と居た時はなんでだか、強い安心感が心の中にあった。
けど、今は。今私には、もう何も無い。
「……このまま、説明を続けさせて頂いても良いですか?」
彼から見れば一目瞭然なほどに様子を変えた私を気遣うように飛鳥さんは静かにそう言い、彼の言葉に色を無くしたまま頷いた。