まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~

059 ぎゃくしゅう

「えっ……ちょ、ちょっと待って」

 思わぬ展開に私は慌てて身を引くけど、春くんは身体をぎゅっと抱きしめたまま許してくれそうもない。

 陶器みたいな肌触りのすべすべの肌は、温かくて気持ち良くて心地良い。

「透子が俺のこと好きって言ってくれるの、ずっと待ってたんだ~。泣き真似した甲斐あったなあ」

 春くんは大きな舌で、私の頬をぺろりと舐める。

「泣き真似って……もう、春くんっ」

 間近で睨んだ私に、春くんは可愛い笑顔を見せた。

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