最強総長の愛するボディガード
俯いて蒼凰さんの方を見れないでいると、聞こえてきたのはまさかの言葉だった。
「そっかぁ……頑張ってきたんだね、心羽ちゃん。偉いよ」
そして蒼凰さんは、私の頭を撫でる。
「っ……」
優しい声と、手の温もりが初めてで。
そして何より、「頑張ってきた」と、「偉いよ」と努力を認めて貰えたのが嬉しくて、私の目からは涙がこぼれ落ちる。
「心羽ちゃんは強い、誰よりも強い。周りの人に信じてもらえなくても、裏切られても、努力をやめなかった。それは誰にでも出来ることじゃない。本当に凄いよ」
「っう……ぐすっ……」
「ああ心羽ちゃん、目擦ったら腫れちゃうよ」
そう言って蒼凰さんは、優しく涙を拭いてくれる。
そして無意識に、本音がこぼれ落ちる。
ああ私、蒼凰さんのこと好きだなぁ……
「………」