最強総長の愛するボディガード
……ん?
ちょっと待って、私今、何を……
その時、なぜ蒼凰さんの女遊びのことを知って悲しくなったのか、なぜ無事だった蒼凰さんを見て安心したのか、全てに合点がいった。
それは、私が蒼凰さんに恋をしているからだ。
心さんには心のどこかで嫉妬をしていたし、なんなら今だってしている。
護衛対象ではなく蒼凰さんが無事で安心したのは、好きな人が蒼凰さんだから。
何がきっかけで蒼凰さんのことを好きになったのかは分からない。
でもきっと、優しくて、自分だけを見て欲しいと私に縋って、愛してると言ってくれる、そんな蒼凰さんが私は好きなんだ。
例えそれが本心でなくて、他の人にも見せている姿であっても、沼にハマってしまった私は、そんな蒼凰さんを想うことしか出来ない。
そっか……私、蒼凰さんが好きなんだ……
自分の気持ちを知り、心臓がうるさく音を立てていると。
「心羽ちゃん、こっち見て?」
「っ……」
蒼凰さんにそんなことを言われ、タイムリーすぎる今はどうしても顔が赤くなってしまう。
それでもなんとか目を合わし、蒼凰さんを見る。
そして蒼凰さんに言われたのは。