最強総長の愛するボディガード
え……そうなの?
驚いた顔をする私に、弥生さんはついうっかりといった感じで謝る。
「ああ、言い方が悪かったね、ごめんよ。私は蒼凰が強いのを知った上でボディガードを依頼したんだ。だからこういう仕方の無いことが起こってしまった時は、蒼凰にボディガードをつけないで良いかもしれないと思っていたんだ。私もいい加減子離れして、自分の子供を信じれるようにならないといけないしね」
弥生さん、そんなこと思ってたんだ……
ってことは、つまり……
私の視線に気がついた蒼凰さんは微笑んで言う。
「うん、契約解除にはならないよ」
「っ……弥生さん、ありがとうございますっ」
「その代わり三ヶ月はちゃんと休むんだよ?」
「はいっ」
まだチャンスはあるということに安心し、私は思わず蒼凰さんに抱きつく。
「蒼凰さんっ、私、これからもっと頑張りますっ!」
「うん、よろしくね心羽ちゃん」
そうして、私・涼宮心羽の任務は、引き続き「蓮見蒼凰の護衛」となりました。