最強総長の愛するボディガード
私はそう自分に言い聞かせて、火照った顔をパタパタと手で扇ぐ。
心さんが驚きで何も言い出せない中、声を上げたのは瑠奈だった。
「そんなやつのどこがいいの!?」
私を嫌う瑠奈からすれば、私を好む蒼凰さんが理解出来ないのだろう。
瑠奈の様子に他の人達が絶句する中、蒼凰さんは冷静に言葉を返した。
「全部だよ。笑顔も声も息遣いも足音も、攻められるとすぐ顔赤くなるところも、一挙手一投足全部愛してる」
そう言った蒼凰さんの表情からは度を超えた愛情が窺えて、瑠奈は少し引いてすらいる。
「っ……あんたちょっと、おかしいんじゃないの……」
「それだけ愛が大きいって言って欲しいな」
「っ……まぁ、その愛?とかなんだかを受け止められないあんたは、どうせすぐ捨てられるわよ!」
押され気味なのが悔しいのか、瑠奈は私の方を見てそう吐き捨てる。
でも確かに、私は蒼凰さんに見合った人になれるのかな……?
恋愛経験なんて全くないし、私のいい所ってなに……?