最強総長の愛するボディガード
お父さん、褒めてくれるかな……?
そう期待を胸にしながら、私は蒼凰さんを案内する。
「蒼凰さん、どうぞっ」
「お邪魔します」
庭を突っ切って行った先には、見慣れた玄関扉が。
インターフォンを押すと、中から使用人のフネさんが出てくる。
「フネさんっ」
「あらまぁ心羽様じゃありませんか!おかえりなさいませっ、さぁさどうぞ入って下さい。そちらの方も、どうぞどうぞ」
「ありがとうございます」
私たちはフネさんのあとをついて行き、お父様の書斎まで案内してもらう。
いつもはこんなこと無いから、なんだか新鮮だなぁ。
お父様からしても、私が任務完了なんて新鮮なのかな……って、笑えないな。
そんなことを考えていると、蓮見家の邸宅に比べてあっという間にお父様の書斎へ着く。
こんなに近かったっけ?と思いながら、私は扉をノックする。