最強総長の愛するボディガード
「心羽ちゃん、どうぞ」
「お邪魔しますっ」
そして玄関の正面にあるすりガラスのドアを引くと、その向こうには。
「お前遅せぇよ……ん?」
「あ、来た来た。もうお腹空い……その子、誰?」
「あれ、お客さん?こんにちは」
「蒼凰くんやっほ〜!それと女の子も!初めましてっ」
「………チッ」
高校生くらいに見える、とても個性的な美男美女が五人。
部屋が黒と白の二色で統一されている中、彼らは二つの黒いレザーソファに分かれて座っていた。
きっとこの人たちが暴走族の仲間なのだろう。
反応からすると、彼らは私が今日ここに来ることを知らなかったらしく、そんな彼らに蒼凰さんが説明をする。
「この子は俺のボディガードをしてくれることになった涼宮心羽ちゃん。紹介も兼ねて、一緒にバーベキューすることになったから」
「初めまして、涼宮心羽と申します。よろしくお願い致しますっ」
全員では無いものの、四人が「よろしく」と返してくれる。
安堵して頭を上げると、先程一番明るく挨拶をしてくれた女の子が不思議そうに尋ねてくる。
「でも蒼凰くんにボディガードいるの?今までの人達もすぐ契約解除してきたよね?」